スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

箱男 - 安部公房 




「箱男」
何と魅惑的な言葉.

だいぶ前にこのタイトルに惹かれて,安部公房ものに初めて挑戦した.その後,定番「砂の女」を読んだが,小説としての面白さは,「砂の女」の勝ちだったように覚えている.

しかし,何故か再びこの本を読みたくなってしまった.以前に購入したので,所有しているはずだったがどうしても見つからず,新本で再度購入してしまった.購読中も1ヶ月ほど紛失してしまい,読むのを止めようと思ったが,布団の下から見つかり,結局最後まで読んでしまった.一度購入したはずのものがなくなったり,読書中に紛失したりで,ちょっと何か(因縁?)あるんではないかと思っている.

というわけで,読書感想だが,一言で言えば,
なんかい,ナンカイ,難解・・・.

解説でも述べられているが,書き手と書かれ手(物語の主人公)が,交錯していて,物語が主人公(箱音)の手で書かれたものか,物語の外に居る執筆者の手で書かれてものかわからなくなるのだ.それに箱男自体に対しても偽箱男が出現し,「今は一体,誰の目線で書かれているのだ?」と考えてしまうのだ.最後には一応オチは付いているが,このオチにしたところで本当かどうか怪しいものだ.

更に,物語中に挿入される写真(一応箱男とは関連がある)と,短いコメント.不思議な章のサブタイトル,本筋とは関係ない短い物語….

解説にもあるが,見る/見られる,書く/書かれる関係の逆転,一見明快なようで実は曖昧な二者の関係を表現したかったらしいが,それ以上のものを感じてしまう.
(クリストファー・プリーストの「魔法」にも似たような構成が見られる)

それにしても,「箱男」という物理的実在はとても魅力的だ.初読の後に自分で段ボール箱を被ったことがあるが,意外にここちが良かったことを覚えている.周囲からは奇異の目で見られたが,ぜひ一度体感することをお勧めする.

…と思ったら,既に挑戦者有り.
「好奇心万歳!」様,エライ!
http://ha4.seikyou.ne.jp/home/Taro.Tezuka/

  ※椎名林檎 - 無罪モラトリアムを聴きながら執筆

スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。