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SF嫌いな人のためのお薦めのSF 

 どれも一般的にも評価悪くないし,読みやすい方だと思うので,一読探検しては如何でしょうか.SFは結構ロマンチックだと思うんだけどなあ.「”論理的”大河ロマン」かなあ.後は想像力.水星の表面にある水銀のプール,木星中心部の金属水素,エウロパの氷の裂け目,火星の大峡谷・・・.


星を継ぐ者
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 SF+推理小説,というかほとんど推理小説.最初は難解な専門用語だらけで難しそうだけど,途中から加速度的に面白くなっていってドンドン前に読み進んでしまえるでしょう.この作品には続編もあるけど,これだけで読めばOKです.


夏への扉
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 一部において,「猫好きは読め」と言われているSFの古典です.ステレオタイプ的な登場人物描写やそんなアホなって箇所,描写もありますが,ややこしい話は抜きの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の元ネタって感じで気楽に楽しく読めます.


渚にて
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 SFと言っても難しい技術が中心ではなく,今の弾薬数でも十分実現可能であろう核戦争後に生き残った人類の最後のお語です.登場人物がみんなよい人ばかりのヒューマニズムあふれる物語で,私は大泣きしました.舞台は今話題のオーストラリアですが,もし本当に核戦争が起こったらこうやって滅亡したい/して欲しいなあと思う次第です.


地球の長い午後
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 確か最初に読んだ早川書房SFシリーズ.SFですが,メカは登場しません.巨大植物が支配する数億年後の地球が舞台.設定,登場人物/植物のアイディアがかっ飛んでいます.物語が進んでいくうちにどんどん泥沼の世界を頭に描いてしまったのですが,最後の数ページで一気に救われました.ある意味キリスト教的天国観を否定しているようにも読めました.


何かが道をやってくる
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 小学生の頃に読んだ「おしいれのぼうけん」のような何とも懐かしく,少し怖く,このオヤジな私にもまだ少しは残っているだろうと思われる純粋な心を揺さぶってくれるような味わいの作品です.SFと言うよりはファンタジーと言った方が良いかもしれません.ブラッドベリは「火星年代記」等の短編集の方が有名ですが,私は敢えてこれを推します.これを読んだ後は,遊園地がちょっぴり怖くなります.


1984
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 これはSFというジャンルではないかもしれないが,アンチユートピア/Anti-utopiaの古典ということで挙げておきます.今の社会だってちょっと道が外れてしまえば,こんな世界になってしまう危険をはらんでいると思います.これに登場する"Big Brother","Doublethink"は,既に他の小説,映画等でIcon/Symbolとしてよく使われています.現在は,googleがBig Brotherに一番近いポジションでしょうか?(笑 読感はかなり重いので注意.”情報は力なり.”


・機動戦士ガンダム(1)(2)(3)
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 所謂1st.ガンダム小説版と言われているもの.私は最初に出版された「朝日ソノラマ文庫」版を読みました.舞台,年代は1st.ガンダムと同じで,登場人物もほとんど同じですが,設定が少し変えてあって別の話として読める大人向けガンダムです.1st.ガンダム大好きな方なら,これも問題無いでしょう.文体も読みやすく,一気に読めます.”あ~,セーラさ~ん.”


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魔法 - クリストファー・プリースト 

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魔法 - クリストファー・プリースト (ハヤカワ文庫)
The Glamour - Christopher Priest(1984,1985)


以前読んだ時,オチがイマイチしっくり来なかったので久しぶりに再読しました.概要はリンク先をどうぞ.

SF,幻想,純文学,推理,その他のジャンルがごたまぜになり,且つあれあれっという感じで現実感がスライドしていく面白い小説ですので,再読してもやはり大推薦作品です.

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ブルー・シャンペン - ジョン・ヴァーリイ 

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ブルー・シャンペン - ジョン・ヴァーリイ (ハヤカワ文庫)
Blue Champagne - John Varley


  後味がほろ苦い大人のSF短編集
  人体改造とそれに伴う喜びと悲しみ


彼の「残像」でノックアウトされてしまったので,更に彼の短編集に手を出してしまいました.これの短編集も「残像」のようなスペースオペラものでない思慮深い作品が詰め込まれていました.彼の作品の中のSF的なものは,テーマを明瞭にするための一道具に過ぎず,ちょっと変わった世界の中の物語を普通の純文学のように読めます.

タイトル名はちょっと小洒落ていますが,お酒には何も関係ありませんでした.

収録作品のタイトルは以下の以下の通り.概要はリンク先のカスタマーレビューがわかりやすいので省略(汗)

 プッシャー/The Pusher (1981)
 ブルー・シャンペン/Blue Champegne (1981)
 タンゴ・チャーリーとフォックストロット・ロミオ/Tango Charlie and Foxtrot Romeo (1985)
 選択の自由/Options (1979)
 ブラックホールとロリポップ/Lolipop and the Tar Baby(1977)
 PRESS ENTER■/Press Enter■(1984)

この中では「タンゴ・チャーリー~」に,ほろっときてしまいました.「PRESS ENTER■」は,ちょっとサスペンスものでアイディアはなかなか面白かったのですが,ちょっと細かいところを飛ばしすぎで勿体ない気がしました.


侍女の物語 - マーガレット・アトウッド 

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侍女の物語 - マーガレット・アトウッド
The Handmaid's Tale - Margaret Atwood
斉藤英二訳(早川文庫)

  女性版「1984年」,或いは現実的な「1984年」
  出産可能な女性は”歩く子宮”として管理されるキリスト教原理主義的ファシスト国家
  私の嫌いなハードボイルド調の文体


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アーサー・C・クラークの作品は少ししか読んでいないな 

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アーサー・チャールズ・クラーク氏が先日亡くなられました.

氏の作品は,『幼年期の終わり』,『2001年~』,『2010年~』,『楽園の泉』,『前哨』などと少ししか読んでいませんが,素晴らしい作品でした.論理+ちょっとした”外挿”で構築された物語は,適度なヒューマニズムで飾られた”適度なハードSF”という印象を持ちました.ちょっと癖がなさ過ぎて,あっさりだなあという感じも持ちましたが・・・(未読作品の中にひねったものがある?).

氏への追悼記念として,『2001年宇宙の旅』をどこかの映画館で上映して欲しいです.前回は2001年に”現実も2001年になりました記念”として上映されたので,実現可能ではないでしょうか(その時も結構お客さん入っていたし).故S.キューブリックの作品は,フィルムで観ないと”美しさ半減”です.

  アーサー・C・クラークの作品群(結構復刻されているようで嬉しいです)


最終兵器彼女を読んだ 



 高橋しん - 最終兵器彼女(1)

 今更ですが先日読みました.大泣きでした.吾妻ひでお先生も「うつうつひでお日記」で「SFじゃん」って言って,ちせの模写をしておりますが,確かに足首太いけど可愛いです.私も十二分にSF的な,少しファンタジー寄りの物語であると思いました.

 絵的にはあまり好きな線ではないので,飛ばし読み気味でしたがよく練ってあります.お薦めです.


しあわせの理由 - グレッグ・イーガン 

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しあわせの理由 - グレッグ・イーガン
Reasons To Be Cheerful - Greg Egan / 山下真訳 - 早川書房


 「失われた時を求めて」と平行に読んでいた久しぶりのSF短編集.原本は2003年出版.内容はハード寄り.バイオテクノロジーもの多し.

 表現全体の傾向として,事象に対する客観的な目線,感情,悪く言えば捻くれた考え方の主人公が多いです.そして,ハードボイルドな文体と,少し悲しいハッピーエンド/Happy End,またはハッピーになれる可能性も残っているアンハッピーエンド/Unhappy End.

 ちょっと捻くれすぎだなあと思う主人公の感情表現箇所もありましたが,それでも自分の中のある一つの人格に比較的似ているかなと感じ,少し共感できるところもありました・・・.それは,出来事に対してちょっと退いてしまう,客観的な感情,熱中できない心,悲観的見方.良く捉えるとすれば,冷静な分析・・・.


 収録作品の中で面白かったのは,表題作である「しあわせの理由」,そして抜群に面白かったのは「闇の中へ / Into Darkness」でした.

 後者は,ワームホール(一般相対性理論?)と,量子力学と,統計力学とを組み合わせた救出もの(ワームホールの中に突入していくRunnerの話)です.救出ものということもあり,全編緊張感が走っていました.また,ワームホール内部の状態を表現するための上記理論からの解釈が秀逸でした.

 Amazonの書評などでは人気があるようですが,私にはイマイチでした.上記2つの作品以外は,何か嫌な後味残ったり,スッキリしない展開であったり,ちょっとこじつけっぽいと思ったりしました.

 実世界の理論のちょっと難解なSF的解釈が物語の軸になっていること,客観的且つクールな主人公や表現が多く,感情移入が難しいこと等の理由により,個人的には,SF初心者にはお勧めしません.


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