泣けるSF 

良スレ発見です.
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=1283374&comm_id=5692&page=all
(申し訳ありませんが,アクセスするためにはmixiのアカウントが必要です.)

ここに紹介されているのは,いずれもハズレ無しの鉄板ですね.
スレに挙がっている作品と一部重なりますが,個人的にお勧めの泣ける作品はこんな感じです.

★短編
 「冷たい方程式」トム・ゴドウィン
 「残像」ジョン・ヴァーリィ
 「ローレル・アンド・ハーディ恋愛騒動」レイ・ブラッドベリ
★中編
 「たった一つの冴えたやり方」ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
★長編
 「アルジャーノンに花束を」ダニエル・キイス
 「渚にて」ネビル・シュート
 「愛に時間を」ロバート・ハイライン


「アルジャーノンに花束を」は,定番ですよね.読んだ方も多いのでは? 大泣きしちゃいますよね.
「冷たい方程式」は,SF小説史上最も重要な作品の1つと呼ばれています.この作品が発表された後「〜方程式」というタイトルが流行りました.
「渚にて」は人類滅亡モノの傑作です.
「たった一つの冴えたやり方」は,私は知らなかったのですが,書評において「この小説を読み終わる前にハンカチがほしくならなかったら、あなたは人間ではない」という名文句を生んだ作品だそうです.
「ローレル・アンド・ハーディ恋愛騒動」は,先頃亡くなったブラッドベリ作品なのでSFと言うよりほとんど純文学です.

SFってなんか取っ付きにくそう,読みづらそうと思っている方は,この辺りから入って行くと良いかもしれません.

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記録と記憶 

昨日は,実家に20年も置きっぱなしにしていた小説類を処分するために包装しました.と言っても母が勝手にガンガン片付けていったわけですが(^^;

ほとんどがSF小説で,絶版の作品もありましたが,Book-xxxとかに持って行っても古過ぎてとても売れそうにないし,どうせ二束三文だろうしということで,ゴミの日に廃棄です.

ところがさっき中途覚醒してボーッとしている時に「そうだ,処分する小説のタイトルと著者のデータベースを作ろう」と思いつきました.そこで,1階に降ろした本の束を再び2階へ.そして,データ入力作業を始めましたが,すぐに面倒くさくなり止めてしまいました.

「別に記録しても誰かの役に立つ訳ではないし,活字の思い出は自分の記憶の中に残っていれば十分なんじゃない?」という思いになりました.2階へ上げた本の束はすぐに再び1階の土間に戻りました.

「リングワールド」,「リングワールド再び」,「月は無慈悲な夜の女王」,「悪徳なんか怖くない」,「楽園の泉」,etc.,etc.…ありがとう,さよならです.まあそれでもまだ3段カラーボックス2個いっぱいに小説が保管してあるわけですがw

但し,私の人生観に大きな影響を与えた「チボー家の人々(全13巻)」は捨てられませんでした.どこかに置き場所を確保しないと….

#小説のタイトルの一部を残業に変えると悲しくなる 

ツイッターに投稿したものをまとめてみましたw

時計仕掛けの残業
時をかける残業
残業年代記
残業が道をやってくる
残業放浪記
残業と共に去りぬ
ロミオと残業
残業椅子
残業戦士ガンダム(小説版)
残業を継ぐもの
残業の告白
残業の耐えられない軽さ
地球の長い残業
失われた残業を求めて
銀河鉄道の残業
2001年宇宙の残業
残業畑でつかまえて
世界の中心で残業を叫んだけもの

雪国 - 川端康成 

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何年ぶりの再読でしょうか.たぶん前回は中学生くらいの時だったと思いますが,その時の中坊の頭には小説の良さが良く理解できませんでした.と言うわけでオヤジになっての再読でどういう印象を持つようになるか楽しみです.

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愛する人達 - 川端康成 

川端の短編集です.どの作品も小品であり,大きな物語のウネリのようなものはありませんが,心がちょっと温かくなるものが多くありました.川端の有名作品を読んで彼の作品を気に入った方は,読んでみても良いかもしれません.

収録作品は以下の通りです.

 母の初恋
 女の夢
 ほくろの手紙
 夜のさいころ
 燕の童女
 夫唄婦和
 子供一人
 ゆくひと
 年の暮

私は「夜のさいころ」が気に入りました.

  愛する人達 - 川端康成


SF嫌いな人のためのお薦めのSF 

 どれも一般的にも評価悪くないし,読みやすい方だと思うので,一読探検しては如何でしょうか.SFは結構ロマンチックだと思うんだけどなあ.「”論理的”大河ロマン」かなあ.後は想像力.水星の表面にある水銀のプール,木星中心部の金属水素,エウロパの氷の裂け目,火星の大峡谷・・・.


星を継ぐ者
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 SF+推理小説,というかほとんど推理小説.最初は難解な専門用語だらけで難しそうだけど,途中から加速度的に面白くなっていってドンドン前に読み進んでしまえるでしょう.この作品には続編もあるけど,これだけで読めばOKです.


夏への扉
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 一部において,「猫好きは読め」と言われているSFの古典です.ステレオタイプ的な登場人物描写やそんなアホなって箇所,描写もありますが,ややこしい話は抜きの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の元ネタって感じで気楽に楽しく読めます.


渚にて
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 SFと言っても難しい技術が中心ではなく,今の弾薬数でも十分実現可能であろう核戦争後に生き残った人類の最後のお語です.登場人物がみんなよい人ばかりのヒューマニズムあふれる物語で,私は大泣きしました.舞台は今話題のオーストラリアですが,もし本当に核戦争が起こったらこうやって滅亡したい/して欲しいなあと思う次第です.


地球の長い午後
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 確か最初に読んだ早川書房SFシリーズ.SFですが,メカは登場しません.巨大植物が支配する数億年後の地球が舞台.設定,登場人物/植物のアイディアがかっ飛んでいます.物語が進んでいくうちにどんどん泥沼の世界を頭に描いてしまったのですが,最後の数ページで一気に救われました.ある意味キリスト教的天国観を否定しているようにも読めました.


何かが道をやってくる
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 小学生の頃に読んだ「おしいれのぼうけん」のような何とも懐かしく,少し怖く,このオヤジな私にもまだ少しは残っているだろうと思われる純粋な心を揺さぶってくれるような味わいの作品です.SFと言うよりはファンタジーと言った方が良いかもしれません.ブラッドベリは「火星年代記」等の短編集の方が有名ですが,私は敢えてこれを推します.これを読んだ後は,遊園地がちょっぴり怖くなります.


1984
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 これはSFというジャンルではないかもしれないが,アンチユートピア/Anti-utopiaの古典ということで挙げておきます.今の社会だってちょっと道が外れてしまえば,こんな世界になってしまう危険をはらんでいると思います.これに登場する"Big Brother","Doublethink"は,既に他の小説,映画等でIcon/Symbolとしてよく使われています.現在は,googleがBig Brotherに一番近いポジションでしょうか?(笑 読感はかなり重いので注意.”情報は力なり.”


・機動戦士ガンダム(1)(2)(3)
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 所謂1st.ガンダム小説版と言われているもの.私は最初に出版された「朝日ソノラマ文庫」版を読みました.舞台,年代は1st.ガンダムと同じで,登場人物もほとんど同じですが,設定が少し変えてあって別の話として読める大人向けガンダムです.1st.ガンダム大好きな方なら,これも問題無いでしょう.文体も読みやすく,一気に読めます.”あ~,セーラさ~ん.”


古都 - 川端康成 

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舞台は,1961年の古都・京都.捨て子ではあったが,呉服問屋の娘として清らかに成長した娘千重子.彼女が,祇園祭の夜に偶然に自分と瓜二つの娘苗子に出会ったことから,運命が揺れ動く.京都の風物,名所と絡まりながら,千重子を取り巻く人々の人間模様・・・,といったようなあらすじです.

あまり期待せずに読んだが,とても面白かった,というかめちゃくちゃ良い作品ではないですか!.個人的には,”千羽鶴”の次くらいに気に入りました.

一見普通の純文学のように読めますが,ちょっと強引な展開と,何気ない日常の出来事が何故か艶めかしく感じられてしまう絶妙な文体とを考慮すると,この作品も川端の幻想文学的作品の一つに入れても良いと思います(他は,”みずうみ”,”千羽鶴”,”眠れる美女”などがそれに当たると思う).これは何度でも読んで,いつでも美しくも妖しい世界にトリップできちゃいそうです.そしてこの妖しい世界を氏に書かせた鍵の一つというのが実はあるのですが….

今まで川端の物語に登場する女性はどうも現実感が無いと思っていましたが,彼女らは幻想文学の主人公なのだと考えて読めば何となく納得できることがわかりました.とてもあり得ないような幻の美しい女性たち.

地名,祭りなどの風物名が多く出てくるので,すぐ調べられるように読むときは京都市内の地図,辞書を近くに置いておきたいです(ネットでももちろん可).さらにできれば京都の名所訪問経験があった方が情景が浮かんでくるのでなお良いです.

  古都 - 川端康成 (1962年作品)