箱男 - 安部公房 




「箱男」
何と魅惑的な言葉.

だいぶ前にこのタイトルに惹かれて,安部公房ものに初めて挑戦した.その後,定番「砂の女」を読んだが,小説としての面白さは,「砂の女」の勝ちだったように覚えている.

しかし,何故か再びこの本を読みたくなってしまった.以前に購入したので,所有しているはずだったがどうしても見つからず,新本で再度購入してしまった.購読中も1ヶ月ほど紛失してしまい,読むのを止めようと思ったが,布団の下から見つかり,結局最後まで読んでしまった.一度購入したはずのものがなくなったり,読書中に紛失したりで,ちょっと何か(因縁?)あるんではないかと思っている.

というわけで,読書感想だが,一言で言えば,
なんかい,ナンカイ,難解・・・.

解説でも述べられているが,書き手と書かれ手(物語の主人公)が,交錯していて,物語が主人公(箱音)の手で書かれたものか,物語の外に居る執筆者の手で書かれてものかわからなくなるのだ.それに箱男自体に対しても偽箱男が出現し,「今は一体,誰の目線で書かれているのだ?」と考えてしまうのだ.最後には一応オチは付いているが,このオチにしたところで本当かどうか怪しいものだ.

更に,物語中に挿入される写真(一応箱男とは関連がある)と,短いコメント.不思議な章のサブタイトル,本筋とは関係ない短い物語….

解説にもあるが,見る/見られる,書く/書かれる関係の逆転,一見明快なようで実は曖昧な二者の関係を表現したかったらしいが,それ以上のものを感じてしまう.
(クリストファー・プリーストの「魔法」にも似たような構成が見られる)

それにしても,「箱男」という物理的実在はとても魅力的だ.初読の後に自分で段ボール箱を被ったことがあるが,意外にここちが良かったことを覚えている.周囲からは奇異の目で見られたが,ぜひ一度体感することをお勧めする.

…と思ったら,既に挑戦者有り.
「好奇心万歳!」様,エライ!
http://ha4.seikyou.ne.jp/home/Taro.Tezuka/

  ※椎名林檎 - 無罪モラトリアムを聴きながら執筆

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本日のデスクトップ(07. 6. 3) 

Desktop070603s.png


デスクトップを少し変えてみました.
バックは木目調.気に入ってます.拾ってきたデータ(どなたかが作成されたMac用?)のトーンを調整してみました.

以前のデスクトップ,使ったツールについては,本家の[Etc.]/[PC改造日記その2]でどうぞ.
多少,ツールを入れ替えました.解説は追々・・・.

音楽プレイヤーは,Winamp Ver.5.xxを止めて,Foobar2000に変更しました.軽い!です.Winampはどんどん重たくなって,バグも増えているような(^^;

Foobar2000についても追々解説すると思います.



音楽 - 三島由紀夫 

Mishima_Ongaku.jpg


”音楽”が聞こえない美しい女性「麗子」と,それを何とか治療したいと萌えるでなく,燃える精神分析医「汐見」とのお話.これがなかなか治らないんですね.医師を惑わす,手に負えない患者です.

期待していたんですど,今一だったです.三島にしては何か”軽い”というか,あまり美しくないというか・・・.軽いタッチで物語が進行していくので,暇つぶし代わりにサラッと読みたいときはイイかもしれませんが,三島らしさは得られないかも.

気に入った最後の方の一文を抜粋・・・
「人間精神は,研究すれば研究するほど奇っ怪なものである.それは極端なコントラストから成り立ちながら,いつも整理された秩序を求めている.しかもこの秩序への意欲がなく,その意欲による葛藤もなければ神経症も生じないことは自明の理である.」

以上,プルースト読みの息抜きに読んでみました.